BANAPA通信
表参道にある小さなギャラリーオフィスで起こる
日々をつづるブログ
2016年2月23日 9:00 AM
まだまだ冬の最中ですが
土曜日には早咲きの
満開の桜に出会いました。
春、もうすぐそこですね。
諸説ありますが
デザインという仕事が
コンピュータで行うものになったのが
1996年と言われています。
ちょうど20年が経ちました。
当たり前ですが
以前は手で行っていました。
線もペンで引くし
文字も写真も
手で「アタリ」を書きました。
そんな時代、デザインの修行は
道具の使い方から始めたものです。
何しろペンで線を引くのですから
これが均一で真っ直ぐにひけなければ
仕事になりません。
「1mm幅の中に表罫*を6本以上書け」
なんて言われたものです。
(*=0.1mm罫のこと)
それがコンピューターだと
理論上、9本まで書けてしまいます。
マウスとキーボードを使って
誰にでも。
修行も必要なく。
このように
コンピュータの特性によって
デザインの作業は
格段に効率化されました。
正確で
簡単で
複製も自在です。
軽度な仕事なら
依頼に近い内容のモノを
過去のデータから探しだし
ちょっと改良するだけで
できてしまうモノもあります。
でも、
ちょっと待ってください。
「デザインする」ことと
「パソコン作業する」ことは
同義語ではないのです。
私は新しい仕事に取り掛かるとき
DTPアプリを立ち上げたあと
コンピュータの誘惑を振り払い
『⌘n』から始めます。
デザイナーである自分に課した
義務と思っています。
太田、デザイナー1年目の作品。
自分で版下も作ったので、
もちろん線も私が引きました。
ロットリングでね。
一見キレイに見えますが
よく見ると線が揺れています。
でも、1年目にしては上出来?
written by 太田
category : つぶやき
2016年2月16日 12:01 PM
名刺は縦組み派
太田です。
手触りにも拘るので
弊社の名刺は活版です。
もちろん、頼まれれば
ネット印刷も使います。
今年の弊社の年賀状も
プリントパックでした。
でも、やっぱり
バリバリの営業マンと
コテコテの職人さんがいる
そんな印刷屋さんがいい。
私たちの仕事において
印刷入稿するということは
データを渡して終わり、ではなく
自分の作ったデータを
次の職人に委ねる工程です。
一般的なネット印刷だと、
そこを実感できないのが
おそらく私には不安なんだ
ということに気づきました。
入稿して終わりではなく
そこから仕事が始まる人がいる。
これはどんな仕事にも
当てはまりそうです。
野菜も収穫したら終わり
そんなハズはない。
種を託してくれた人がいる。
育てた実を売ってくれる人がいる。
食べ物だけじゃない。
着る物も、住む家も、教育だって。
みな託してくれる人がいて
受け取ってくる人がいる。
全ての人が
そんなリレーのなかで生きている。
私はバトンをうまく託せただろうか。
そしてつぎは
どんなバトンが巡ってくるだろう。
夕日が目にしみるぜ。
written by 太田
category : つぶやき
2016年2月9日 9:00 AM
インフルエンザは
予防接種を受けていても
感染してしまう太田です。
日本は張り紙天国。
そう思いませんか。
「勝手に入るな」
「ゴミを捨てるな」
「自転車置くな」
「クルマ止めるな」
「見るな!」
「触るな!!」
「近寄るな!!!」
……、
とにかく
あたりを見渡せば
街じゅう張り紙、張り紙。
張り紙だらけです。
それだけ行儀悪い人が
多いってことでしょうね。
比較的、お行儀の良い国民性と
言われているのに
なんともお粗末なことで。
「禁止!」だけでなく
おせっかい系も結構ありますね。
でも、
こんなに必要かな。
用が済んだら外していいもの。
わざわざ貼らなくていいもの。
ちょっと我慢したらいいもの。
そんなのもあるよな、と。
せっかくの美しい建築物が
なんの工夫も配慮もない張り紙のせいで
台無しになっている。
なんて光景をよく見かけます。
これではデザイナーや
建築士があまりにも不憫です。
もちろん悪いのは迷惑なヤツらですが
家主も少しは景観に配慮したらどうか
そう思うのです。
せっかくのデザインを
活かすも殺すも、扱う側次第。
そう、肝に銘じましょう。
written by 太田
category : つぶやき
2016年2月2日 5:37 PM
幕の内弁当、大好き。
太田です。
とくに新幹線車内でいただく
彩弁当が個人的には一番。
昨年の2月9日。
榮久庵憲司氏は天国に召されました。
あのキッコーマの醤油瓶の
デザインを手がけたことなどで知られる
日本を代表するデザイナーのお一人です。
同氏の著された
『幕の内弁当の美学』という本があります。
Amazonから拝借。
これがとても素敵な本です。
20代の頃勤めていた制作会社の
本棚で見つけたこの本に
とても惹かれたものでした。
「異質なものを貪欲にとりこんで、
それぞれの特性をすべて活かす──
幕の内弁当に秘められた美学が、
世界に誇りうる日本的デザインを
生み出していることを検証した」
版元の紹介文にはそう記されています。
外国からの来客者を
「幕の内弁当」でもてなした
エピソードからはじまるこの本は
ひとつの箱の中に
前菜からデザートまで詰め込んで
それが美しく調和している。
ということの偉大さを
丁寧に大切に教えてくれる名著でした。
装丁も(が)素晴らしいんです。
どこかで手に入らないかな。
また手にしたいな、と一周忌を目前に
思い出した次第です。
written by 太田
category : つぶやき
2016年1月26日 9:00 AM
冬らしい寒い日が続きますね。
お風邪などめしてませんか。
私は大丈夫、太田です。
昨年の暮れのこと。
友人のカメラマンが訪ねて来て
「やっと手に入れたんだ。
先に見せてあげる」
そう言って、一冊の写真集を
置いていきました。
年末ということもあって
バタバタと忙しくしていて、、、
とは自分への言い訳ですが
しばらく放ってしまってました。
そんなある日、ふと気になって
ページをめくってみたのです。
すると、そこに現われたのは!
これまでに見てきたものとは
どれにもあてはまらない
珠玉のポートレートだったのです。
これはやられました。
ページをめくるたびに現れる
無名の人々に、もう目が釘付け。
とっても気になっちゃう人、
町で見かけることありますよね。
実際の人間なら、たとえ気になっても
ジロジロ見るわけにはいきません。
そこはほら、写真ですから
いつまでだって見てていいんですよ。
そういう人たちが、もう次々と。
作家の名は『鬼海弘雄』。
写真集でこんなに興奮したのは
久しぶりです。
こころを鷲掴みにされました。
いいものを教えてくれたものです。
やはり持つべきモノは友。
そう実感した冬の午後でした。
写真集『や・ちまた』。
変な人写真集というのではないです。
見る人の心を露わにしてしまう
ある意味、恐ろしい鏡でもあります。
これは写真家の策略でしょう。
取り扱い注意です。
written by 太田
category : つぶやき
2016年1月19日 9:00 AM
まさかのSMAPネタです。
太田です。
報道などで見る限り
今日現在、解散を取りやめる方向で
動いているようで。
それも明日はどうなるか
分かりませんけどね。
一度、口に出してしまうと、
それを覆すのは容易い事ではない。
そう改めて思い知る出来事でした。
だから、重要な影響が及ぶ事には
発言は十分に気をつけなければならない。
というのが一般的なんですよね。
政治家なんかも、たった一言の発言で
その座を引き降ろされる事、しばしば。
私は、その風潮を怖いと思います。
発言した人が、反省し撤回を申し出ても
一度口に出した事は決して覆らない、
というのは少々厳しすぎるように思います。
行いや事実が、既に何事かの
事を起こしているのならいざ知れず、です。
「こう思うのですが、どう思います?」
と口にしたところ、
「そんなことを考えるなんてけしからん」
と返されては、
提案も意見も言えないではないか。
誰もが自由に発言できた方がいいのに。
諸々飛躍して、極端な例を書いてますが
世の中、寛容さが薄れているのは確かでしょう。
皆、何かに怯え、恐れていて
気持ちに余裕がないのでしょうね。
なんとかなりますよ。
ちゃんとやっていればね。
自信を持ちましょうよ。
自分のしてきたことにね。
お天道様は見てますって。
written by 太田
category : つぶやき
2016年1月12日 9:00 AM
昨日は成人式でしたね。
新成人の皆さん、おめでとうございます。
自分の時は休日返上で働いてた太田です。
当時アルバイトでしたが制作会社に在籍し
六本木のイラストレーターさんのところに
使いに行っていました。懐かしいなぁ。
毎年話題になっている荒れる成人式。
それに対抗して、今年、北九州市では
「式にふさしい服装で」と呼びかけたと
新聞やTVのニュースで紹介していました。
そのニュースを取り上げた
とある朝の情報番組のなかで
本業芸人のMC某氏のコメントには呆れた。
「“ふさしい”の基準が分からない、曖昧だ」
「本人たちは“ふさわしい”と思ってる」だと。
こいつ、バ○か。
あとね、
そういうのはね、個性とも言いません。
だってこういう連中、系統が同じだもん。
オスはまるで闘犬、メスは花魁もどき。
ただ、お揃いの格好してるだけ。
聞けば専門店があるって言うじゃない。
ア○らし。
漢字で書くと「相応しい」。
意味を解説するまでもないですよね。
どんな服装で出席するのが相応しいのか。
いちいち基準を示さなければ分からないようで
いったい、どこが成人だ。
基準など設けなくたって分かるだろう。
分かんないのか? はぁ。
そいうのはね、自分たちでやればいいのすよ。
カラオケでも、居酒屋でも、ファミレスでも。
自分たちで集まって、企画して、お金出して。
そうすりゃ誰も文句言わないし、
迷惑もかけないでしょうがっ!
すいません。少々取り乱しました。
初詣のおみくじが「凶」だったもので。
written by 太田
category : つぶやき
2016年1月5日 7:56 PM
「仕事は楽しく」
「みんな仲良く」
がモットー。太田です。
当Web内『about us』には
「見る人が幸せになるものづくり」
とも紹介しています。
どちらも正真正銘本心です。
「見る人」もですが
「一緒につくる人」と
ともに幸せになることが
仕事の本分と信じて貫いています。
本年も楽しくお願いいたします。
written by 太田
category : つぶやき
2015年12月22日 9:00 AM
賑わった一ヵ所の領地を
生命をかけて頼みとすること。
物事を命がけですること。
(広辞苑より)
「いっしょけんめい」を
辞書で引くとそう書いてあります。
もとは一所懸命の言い間違いや
書き間違いだった「一生懸命」。
PC・スマホの文字変換でも
当たり前のように出てくるばかりか
NHKも新聞も「一生」の方に
統一されてきているようです。
私はこの誤用(現在は正用)のことを
小学生のとき担任教師に教わりました。
勉強熱心でなかった少年でしたが
なぜかこの事は強烈に記憶に刻まれ
以来、頑なに「一所懸命」を貫いています。
なんてったって一所と一生では
意味が微妙に違ってくるから面白い。
「一所」の方は平たく言えば
ここで(を)頑張るという意味ですが
「一生」だと場所は不問になります。
本来の言葉の意味から考えると
やはり「ここで頑張る」からこその
『一所懸命』なのだと
声を大にして言いたいのです。
辞書大好き、太田でした。
written by 太田
category : つぶやき
2015年12月15日 10:00 AM
(さらに…)
written by 太田
category : つぶやき
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