BANAPA通信

表参道にある小さなギャラリーオフィスで起こる
日々をつづるブログ

セミの泣き声がうるさい

たま〜に、ほんとたま〜に、もう亡くなってしまった友だちに

そっくりな人を街で見かけることがある。

もちろん、友だちは亡くなった歳のまま。

私だけ時を重ねている。

見かけるといってもすれ違う一瞬なのだけど

本当にそっくりだ。

一昨日も飲み屋でかわいがってくれた先生(お医者さんだったので先生と呼んでいた)を見かけた。

どんなことも受け止めくれそうな大きな体と

何でも教えてくれた知的な瞳で

横断歩道を渡ってきた。

暑い日だった。全部が嫌になるくらい。

「先生、わたしはちゃんと前を向けてるでしょうか」

なんでセミはあんなに泣くのだろうか。うるさい。

written by amano

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