BANAPA通信

表参道にある小さなギャラリーオフィスで起こる
日々をつづるブログ

リスペクト

少し前になりますが

嬉しい便りがありました。

 

クロスの卒業生。

陶芸家・山本泰三氏からです。

彼の話は何度か書いてきましたね。

 

その彼が

何と、家を建てたというのです。

今年の春のことでした。

 

思い返せば、あれは

彼が30歳に手が届くというころ。

まったく未知の世界へ

しかも信楽の山奥へと

ひとり巣立っていきました。

 

その後

伴侶を得て、一男一女に恵まれ

その家族を陶芸一本で養い

ただただ土に向かう日々です。

 

そんな彼が、自分の城を

新築したというのです。

現代の、日本での、話ですよ。

 

なんということでしょう。

 

そう言えば昨年。

横浜で行われていた信楽の物産展で

出店を手伝うために地元から来ていた

陶芸家の卵だという青年に

「山本泰三って知ってる?」

と聞いてみたところ

「知ってます。有名な作家さんです」

と返事が返ってきて驚いた。

ということがありました。

 

決して有名な作家になったことを

喜んでいるのではありません。

 

真面目に、ひたむきに、一心に。

ただそのことの偉大さに

改めて心から感動しているのです。

心を震わされているのです。

 

見習わなくては。

 

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わたしの家には

彼の器がいっぱいです。

 

written by 太田

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