BANAPA通信

表参道にある小さなギャラリーオフィスで起こる
日々をつづるブログ

電車のお供

通勤などの、つかのまの電車内で

スマホをいじっている人はとても多い。

私は極力スマホは取り出さないようにしている。

とくに朝夕の体が触れ合うほどに混雑しているときは

ポケットから取り出すのも面倒くさい。

そもそもその状況で取り出して見なくてはならないほど

重要なものは、そのときスマホの中にはない。

 

私が電車内で取り出すのは

もっぱら文庫本だ。

 

音も出さない。

光も発さない。

手指をせかせか動かす事もなく

つまり、他人に迷惑をかける可能性が極めて低い。

 

この「迷惑をかけていない」状態がいい。

周りの乗客も、本を開いている人に対しては

不思議と攻撃的にならない気がしている。

 

やたらと殺伐とした都心の電車内で

気持ちを穏やかに過ごす事ができる

貴重な電車のお供が文庫本なのだ。

written by 太田

members