2019年4月8日 10:00 AM
プライベート
先月末より桜が開花してお花見スポットはどこも飽和状態ですね…。
そんなお花見スポットの某所で先日までWワークをしていました。
自分は正直、今まで料理を食べるときに「料理人」の存在を意識したことはあまりありませんでした。単純に料理の味が美味しいとかそんな感性で食事していましたが、思わぬ所で料理の奥にある「料理人」の存在を意識する事になりました。
それが先日まで働いていたレストランの賄いのパスタ。
キッチンのスタッフに興味本位で賄いはどうやって決めて作るのか聞いてみた所、
「その日のキッチンで余ってるものとか、単純に作ってみたいなって思った物とかだよ」
と、単純明快な答えでしたが。
まてよ。
これはいわゆる「料理人がプライベートで作る料理」なんじゃないかと。
少し伝わりにくいと思うのですが、メニューで出してる物と賄いで出てくるものには本能的に感じていた違いがありました。
先に言いますが、メニューで出しているものは悪いわけではありません。お金を頂くわけですから、いつ食べてもしっかり美味しい必然的なクオリティです。
私が賄いに感じていたのは「料理人のプライベート」です。
毎回感想をお願いしてくる人、元々メニューにある物にアレンジを加えてくる人や完全に個人的な創作をして出す人など多種多様。
つまり完全に制限のない料理人の好きに作るプライベートな料理なんです。(勝手にそう思っています)
「家庭的」と「お店のクオリティ」といった美味しさの種類の話だと思いますが、料理人のプライベートはそのちょうど中間の美味しさなんです。
これ。たまらんのです。メニューという縛りはないですが、料理人としてスタッフに食べてもらうので家でザクっと手軽に作るレベルでは出したくない。
料理人としてのプライドとメニューに縛られない自由度の鬩ぎ合いの果てに生まれる
『THE MAKANAI』
初めて味に奥行きを感じました。料理人の顔が浮かぶと言いますか、人の想いを知って食べる食事ってやはり美味しいもんですね。
もう食べる機会がなくなってしまったので敬意を込めて。
御馳走様でした。
written by zenta
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